円の分割と領域
これは、難問であるが、2個の点、3個の点だと頭の中に図形を描ける。それぞれ円のなかは 2、4 と分割されることがすぐにわかる。
2個の点は、直線1本で円を2つに切る。
3個の点は、3片とその上の円弧に囲まれた領域3つ、それと中心にある三角形ひとつの合せて 4つの領域に分割される。
4個の点を円周に置くとどうだろうか。円のなかに4角形ができる。4角形の4辺の上の円弧で囲まれた領域は4つである。で、答えは5か?いやそうではない。4角形の頂点をそれぞれ結ぶと四角形は4つの領域に分割される。したがって、正解は 4+4=8 である。では、5個の点を円周上に置くとどうなるだろうか? この図を頭に描くのはちょっと複雑だが、まあ、5角形をふだん書いていれば5角形のなかに五芒星を描いて星のとんがった三角とその間の三角がそれぞれ5と5で、あわせて10個あることがまあ脳のなかで想像できる。それと五芒星の中心にもとの五角形を天地逆にした五角形がひとつできるからあわせて11個の領域が五角形のなかにできあがる。それと五角形の各辺と円弧でできる5つの領域を足すと合計で16個の領域になることがわかるだろう。
参考リンク
https://mfragin.wordpress.com/2015/12/06/
すると、2つで2 、3つで4 、4つで8 、となり、さらに複雑な5つで 16 となったことから、ほとんどの人々は、2,4,8,16…… の等比数列を思いつき、6つの点を円周上に置くと、円は32個の領域に分割されるだろうと推測する。
https://terradamnata.wordpress.com/2012/02/09/conjecture-and-proof-a-primer/
果して、その推測は正しいのか?
そのためには、6個の点を円周上に並べて作図しなければならない。しかし、五角形を分割するところまではなんとか頭のなかで描けたとしても、六角形は描けても、その頂点を結ぶ直線の本数までは組み合わせで計算できたとしても、分割された領域がいくつあるかは常人の脳内視覚センスで数えることはドウモ無理だ。
あとは、上の2つの参考リンクを見ながら、Google で式を検索しながら自力で考えてみよう。
「追記」2019.9.29
六角形の場合の円内にできあがった分割領域がいかにも複雑で一見すると規則性がないように感じることが領域の数を数えにくくしている。そこで、できるだけ規則性を探しつつ細かい領域を数えていく。
まず、六角形の6辺と円弧で分割された領域は、6個である。
次に、六角形の各頂点から出る直線がつくる三角形に目を付ける。その三角形のうちで六角形の辺の上に立つ三角形は6個である。
ここまで、12個の領域を見付けた。領域の数が多くなるから順に番号を割り当てていく。たとえば、反時計まわりで1,2,3,…,12と円周に近い外から内に向って、うずを巻くように番号を振ってみる。
さらに、6個ある頂点のひとつを取り上げると対向する3つの頂点への直線は3本ある。その頂点からの直線で区切られた三角形の数を数える。ひとつの頂点から内側に2つの三角形ができているから、6×2=12個である。
ここまでで、領域の番号は、1,2,3,……,24となった。
さて、ここまでくれば図を描きながら領域に番号を振る作業の残りは少なくなった。
また、頂点からの直線が他の頂点からの直線を横切る規則性に気がつけば、組合せの計算の和で領域の数を表すことができそうだ。
とりあえず、ここまで。