海と川とそら
  • Blog
  • mobile-app
  • literacy
  • えひめの由来
  • 伊予のゆ
  • ふるいコンピューター・プログラミング
  • 島々
  • BASIC 256
  • Perfect numbers

1 + 1/2 + 1/3 + 1/4 + 1/5 + ...

October 14, 2019 at 1:28 pm, No comments
わたしたちは、小さいものを、それもどんどん小さくなっていくものをたしていっても、まあある程度の大きさの器があれば収まると考えてしまう。

和が有限になる例として、1/4 とそのべき乗 (2 ~ ∞) の和を考えてみよう。

1/4 + 1/4×1/4 + 1/4×1/4×1/4 + ...

= 1/4 + 1/16 + 1/64 + ...

これは、よく知られているのだが、1/3 に収束する。有限である。

四角い正方形のケーキを3人で分けることを考える。

なかなか幅 三分の一 で切るのはむずかしい。

そこで縦横に切って、四つに分割する。

3人なので、そのうちの3つをひとつずつ取る。

すると、1つ1/4にしたのが残る。

そこで、これも同じように縦横に4分割する。

3人なので、そのうちの3つをひとつずつ取る。

で、また1/4の1/4が残る。

これも同じように縦横に4分割する。

すると、……

ということで、1/4+1/16+1/64+... を3人で分けて食べることができたということである。


そこでこの考えを広げてみる。

つぎつぎとプラスする部分そのものはどんどん小くなってゆくその操作を無限に繰り返して、いつも全体は有限に収まるのだろうかという問題。

自然数の逆数の和   1/1+1/2+1/3+1/4+1/5+... という具体例について、有限和か?という問題。

これが証明によって否定され、無限大へと発散することがわかったのはいつだったか。

フランスのNicole Oresme が証明したのは、1350年のことだった。

日本では、室町時代で南朝になって10年が過ぎた頃で、昔々のことである。

この証明が驚異的にシンプルであったことはよく知られているが、次のようなやり方である。

1/2

1/3 + 1/4

1/5 + 1/6 + 1/7 + 1/8

...

上のような行に分け、行単位でたし算をする。

1行目を、1/2の項ひとつだけにし、次の行になると項の数が倍になるようにならべる。

すると、1/3 は 1/4 よりも大きいから、1/3+1/4 は 1/4+1/4 よりも大きくかつ、1/4+1/4 = 1/2 だから この2行目の和は、1/2よりも大きいことになる。

さらに3行目は、1/8+1/8+1/8+1/8=1/2 よりも大きく、4行目以降も同じように1/2よりも大きいことがわかる。

さらに、1/2+1/2+1/2+... は、有限和ではなく無限大へと発散することはあきらか。

したがって、

1+1/2+1/3+...     >  1/2+1/2+1/2 = 無限大

になり、自然数の逆数の和は、無限大へと発散する。

Q.E.D.

さて、ここまではふつうのことであんまりヘぇーというほどでもない。

つづく、

No comments

Leave a reply







Recent Posts

  • キンドル本か紙の本か?注文するとき
    24 Mar, 2020
  • 前知事が亡くなった
    24 Mar, 2020
  • ガソリン価格の低下
    24 Mar, 2020
  • 小松左京『明日泥棒』
    19 Mar, 2020
  • 注文していたコーヒーメーカーが届いた
    17 Mar, 2020
  • ひまなのでユークリッドが証明したことを計算して眺める
    15 Mar, 2020
  • コロナウイルスのたんぱく質分解酵素
    14 Mar, 2020
Created with Mozello - the world's easiest to use website builder.

Create your website or online store with Mozello

Quickly, easily, without programming.

Report abuse Learn more